投稿日:2022年7月22日|カテゴリ:院長ブログ

例年より早い梅雨明けとなりましたが、その後に 戻り梅雨 のようなお天気。いかがお過ごしでしょうか?院長の飯田です。
今回は、診療にて「プールに入っていいですか?」と質問されることがありますので、私なりの考えを記載したいと思います。
まず、プールに入ってよいかどうか考える上でのポイント
①感染性ある疾患であれば、他人に感染させる疑いあるのでプールNG
②ご自身の疾患がプール入ることで悪化もしくは症状増悪
③眼科領域に限らず手術等受けた場合、術後経過観察中であればNG
以上の三点です。

まず①から、「感染性のある疾患」とは俗称「はやり目」といわれる疾患です。代表的なものに「流行性角結膜炎」というものがあります。
通常の「結膜炎」とは違い、発熱、風邪症状、リンパ腺が腫れるといった症状が出現することが特徴です。なぜなら、原因となる「アデノウイルス」というウイルスはノドの風邪を引き起こすウイルスであるからです。
ただし、気を付ける点は「アデノウイルス」といっても「○○型」というように「はやり目」を引き起こすタイプのアデノウイルスとそうでないアデノウイルスがありますので「アデノウイルスに感染したから必ず流行性角結膜炎になる」ということには言い切れませんのでご注意を。

②については代表的なのは眼にキズや外傷を負ったケースです。特に角膜(コンタクトレンズのせる場所)は身体の中でも一番、痛みに敏感な場所です。通常時はそんなに痛みがない。。。と思っても血流が良くなった時に痛みを強く感じてしまいます。このようなケースでもプールを含めた激しい運動控えましょうと伝えています。

③にあてはまるのは、白内障手術を代表とする眼の手術を受けたケースです。現代の白内障手術は技術や機材が進歩し、縫合せずに手術を終えるようになりました。ただし、手術時に作成したキズ口は術後約1か月は自然に閉じることはありません。ということは、キズ口が閉じる前にプールの水が目に入ったとしたら、術後の経過に影響及ぼすことがあります。手術によっても「いつからプール入れますか?」という期間が異なりますので主治医の指示に従っていただくことをお勧めします。

以上、長くなりましたが眼科医が良く聞かれる「いつからプールにはいっていいですか?」について記載しました。ご参考に。 飯田